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神は細部に宿る

 もうだいぶ前のことになってしまったが、今まで取引のない運送会社から中古のトラックを1台買いたいので1百万円貸して欲しいという案件が持ち込まれて、ある若い部下が担当することになったことがあった。業法に基づく当局の許可が必要になる業種であることから許可書を確認するように指示し、稟議書を上げてくる度にここがまだ詰まっていないじゃないかと何度か返していたのだが、彼がこんなことを言った。「支店長、たった1百万円の案件なんだし、こんなもんでいいじゃないですか。」と。

 私は「しょうがない奴だな。」と思いつつ、人前で叱るのもいけないと思い別室に呼んで出来るだけ優しくこう諭した。「バカヤロー、お前は1億円の案件だったらちゃんと採り上げに向けた条件を詰められるのか。結局、1億円の案件を扱ってもこの1百万円の案件の時と同じように詰めの甘い仕事をするんじゃないのか。そもそも1百万円の案件さえきちんと対応することのできない人間に1億円の案件を任せられると思うのか。」 以前から「どうも仕事ぶりが甘いなあ。」と思って見ていた彼なので先の言葉にも敏感に反応したところもあったかも知れない。

  なんで急にこんなことを思い出したかというと、最近、社内のTくんが「このくらいの工事はこんな程度でいいんじゃないですか。」と言うので、「何言ってんだ。お前がそんなことでどうする。あるべき姿を良く分かっていて、ポイントを押さえながら上手に手を抜くのと、すべてに雑なのとは根本がまるで違うんだ。」というようなやりとりをしたからだ。良い資質をもっているTくんだが、どうも仕事に甘さが感じられる時があるので、良い資質を生かしつつも隙のない仕事ができるようになればと願い、関わることの多い最近だ。

 
 「神は細部に宿る。(God is in the detail.)」という言葉がある。建築家であるミース・ファン・デル・ローエあるいは美術理論家のヴァールブルグの言葉だということだが、私の好きな言葉のひとつだ。大枠をしっかりおさえることは勿論大事だが、細部までこだわりをもって目を入れているか、それが仕事全体の良し悪しを決めてしまいもする怖さを我々は知っていなければならない。我々は時間やコストの制約の中で仕事をしているので、細部へのこだわりは無制限に許されるものではないのだけれど、効率的な仕事を進める中でもこうしたこだわりを持つことはとても大事なことだ。エンジニアだろうと営業マンだろうと仕事であればすべてに共通することだと思う。みんなは自分がやった仕事として恥ずかしくない、納得のいく仕事をしようとする信条を心の内に持っているだろうか。そんな仲間と一緒に仕事をするのは年齢や世代に関係なくいつも楽しいものだ。以 上
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自動機・省力化機械の開発・設計・製造組立の天竜精機

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