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どうする?日本企業

今日は企業戦略本の紹介です。

「どうする?日本企業」
三品 和広 (著)
2月11日_どうする?日本企業

発刊されたのが2011年、と少し前の本ですが、経営の方向性をいかに考えるか参考になればと思い読んでみました。

・日本は今後、市場として成熟していくので、海外進出・グローバル化によって日本企業は生き残りを図るべきだ、
あるいは
・イノベーションによって革新的な商品開発、サービス開発を目指すべきだ
と、ハードルの高い戦略を説く本が多い中、安易な戦略に乗って企業の舵を切ることの危険を指摘した本です。

2011年に発刊された本ですので、内容はアベノミクスを経て、デフレを脱却しつつある現在の状況とはやや異なりますが、安易な戦略に走ることに警鐘を鳴らす内容は、現在でも十分参考になります。


本書の冒頭ではまず、
日本企業が一貫して売り上げを伸ばしてきたのに、肝心の営業利益は低迷していることを指摘しています。

さらに、利益が急速に回復した企業でもこれに先立ち特別損失が膨らんでいることから、日本企業が人員整理や設備のリストラといった、非常手段により増益を確保、本来の収益性があがったことによる利益率の向上では無かった点を指摘しています。

このような、無理な“成長ありき”“増収増益の右肩上がり”を第一とする経営はやめ、新たな“志”を持って事業に取り組むことを提案しています。(決して安易な精神論ではなく)


かつて世界市場を席巻したセイコーやヤマハのケースを取り上げ、現在の日本企業が取っている戦略の危うさを指摘しています。

「顧客の期待を裏切らない程度の品質(≒そこそこの品質)で市場を取りに行く」という意味で「コンフォーマンス」をいう用語を用いて、
「志なきコンフォーマンスは空しい」と指摘します。

そこそこの品質で良しとする“コンフォーマンス戦略”をとった、かつてのセイコー、ヤマハを失敗例として紹介し、
コンフォーマンス・クオリティを追求すれば中国市場でも勝てるのだという考え方にも警鐘を鳴らしています。

(※ 現在の中国市場を見ますと、かつての“安かろう悪かろう”の粗悪品ではもう選んでもらえないレベルに来ています。
そのような意味でも、この本が書かれた頃からずいぶん世界は変化していることを感じます。)


さらには当時の日本企業では、リスクを冒さない、現状の延長で考える自己都合の戦略、あるいは現状肯定の上に立った独りよがりの戦略が多く見られたとして「滲み出し」戦略と名付け、これも批判しています。

経営の王道は、

立地(誰に向かって何を売るのか)
     ↓
構え(相手にデリバリーするまでのプロセス)
     ↓
   製品開発
     ↓
  販売活動(オペレーション)

という流れであることを確認しつつ、


利益率アップを経営目標に掲げるなら

・お客様や商品を思い、これまでにない価値とプロセスを実現
     ↓ そうすれば
・一見関連のなさそうなビジネスでも成功が実現し、利益もついてくる。
という成功までの流れを説いています。


小難しい企業戦略や戦術をとやかく議論する前に、企業経営で忘れてはいけない“基本”に気づかせてくれる内容です。
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自動機・省力化機械の開発・設計・製造組立の天竜精機

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