地域とスポーツ

 先日、自宅に帰って長野市報を読んでいたところ、南長野運動公園内にある球技場を80億円かけて改修するという特集記事が載っていた。そう、長野パルセイロがJリーグに昇格するための必須条件となるJ基準のスタジアムに改修するというものだ。私をはじめ、息子二人も部活がサッカーだったことから、その日の夕食は大いにスタジアム論議で盛り上がった。

 長野パルセイロもよくここまで来たものだと思う。長野エルザと呼ばれていた時代から、私の部活の先輩後輩をはじめ、地域のサッカーを深く愛する皆さんが手弁当で頑張ってきた賜物だと思う。長野県は昔から中信と東信はサッカーが盛んで、今J2で戦っている松本山雅に一万人近くの観客が見に来ているのはよくわかる気がするのだが、長野市周辺はそんなものもなく厳しいのではないかと感じていた。実際、パルセイロの観客動員数は増えてきてはいるものの、まだ一試合当りの平均観客動員数はJ2昇格条件の三千人に満たない。

 パルセイロの名付け親であるバドゥー前監督(日本がはじめてW杯出場権を獲得した際の相手方のイラン代表監督)がさる経営者の集まりで講演した際、パルセイロの試合を見たことある人はどれくらいいるかと尋ねられて手を上げたのは50人中私一人しかいなかったことから押して知るべしだ。ブラジル人のバドゥー氏には信じられない光景だったと思うが、よくサッカー文化不毛の地で頑張ってくれたと思う。

 地域のスポーツ文化の核となるようなプロチームを維持していくためには金がかかる。私の前職の職場内でも地域貢献のあり方としてスポーツに金を出すのもありじゃないかと論議したが、広く支持はされなかった。芸術に金は出してもスポーツには出さんというわけだ。芸術ももちろん大事だが、地域貢献のあり方として爆発的な底力を持つスポーツを今後無視することはできないと思う。

 それにしても冒頭の80億円は少なからぬ金額だ。私がロンドンで駐在員をしていた時に長野市の総務部長が来倫されて接待した際、なんでオリンピックの開会式場は陸上競技場でなくて野球場なのかと尋ねたことを思い出す。国体会場も必要だろうし、いずれJリーグを目指すチームが地元から現れますよと申し上げたのだが、同意はされなかった。独立リーグのグランセローズと年に何回かのプロ野球公式戦だけでは、あれだけのスタジアムを維持していくのは大変だろう。野球とかサッカーといったスポーツの種類に関係なく、行政が地域の社会振興のためにスポーツに金をかけるには、そのスポーツの有様がオープンで広く地域の皆さんが主体的に参加できるものであることが必要となるなどなかなか難しいものだ。おわり
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まとめ【地域とスポーツ】

 先日、自宅に帰って長野市報を読んでいたところ、南長野運動公園内にある球技場を80億円かけて改修す

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